『中国(チャイナ)ファクターの政治社会学〜台湾への影響力の浸透』編者 川上桃子さんインタビュー

台湾への影響力の浸透

白水社 2021年



台湾の日常生活のいたるところに現れていながら、その実態が捉えにくい中国の影響力。本書はこれを「チャイナファクター」という視点からとらえ、中国による団体観光ツアーの送り出し、民間宗教交流、歴史教科書問題、中国企業の台湾進出、メディア報道への影響力の浸透といった多様な事例分析を通じて、中国による台湾への影響力の行使と、これに対する市民社会の側からの対抗のダイナミズムを描き出す。社会学者たちによる論考集。


【著者:川上桃子 プロフィール】

アジア経済研究所地域研究センター長。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。専門は、台湾を中心とする東アジアの経済発展論、産業論。最近の主な研究テーマは台湾ハイテク産業の発展史、シリコンバレー・台湾リンケージ史、中台関係等。1995-97年(台北・中華経済研究院)、2012-14年(台北・中央研究院、カリフォルニア大学バークレー校)で在外研究を行う。 近年の主要著作に『圧縮された産業発展 台湾ノートパソコン企業の成長メカニズム』名古屋大学出版会 2012年 (第29回大平正芳記念賞受賞)、川上桃子・松本はる香編『中台関係のダイナミズムと台湾』アジア経済研究所 2019年、「米中ハイテク覇権競争と台湾半導体産業――『二つの磁場』のもとで」川島真・森聡編『アフターコロナ時代の米中関係と世界秩序』東京大学出版会 2020年 他多数。


【インタビュアー:田畠真弓 プロフィール】

専修大学商学部教授。国立台湾大学大学院社会学研究科博士後期課程修了(社会学博士)。専門は経済社会学。主な研究テーマは、東アジア資本主義の発展と人材の国際間移動、地政学リスクと産業発展、民主化と社会組織等。2008年より国立東華大学社会学部専任講師、2017年より国立台北大学社会学部准教授を経て現在に至る。主要論文に、Mayumi Tabata. 2012. "The Absorption of Japanese Engineers into Taiwan's TFT-LCD Industry." Asian Survey 52(3) 571-594、Mayumi Tabata. 2016. " The Collapse of Japanese Companyist Regulation and Survival of the Upstream Industry." Evolutionary and Institutional Economics Review 13 (1) 151-163。近刊論文として、Mayumi Tabata. 2021. "The Risk of Upgrading Strategy." Journal of Asian Sociology 50(1) 117-142。