今回は東京大学出版会より『アラブ近代思想家の専制批判』を出版された岡崎弘樹さんにお越しいただき、ご自身の著作についてお話しいただきました。インタビュアーは鶴見太郎さんです。
【著作概要】
アラブ・イスラームにおける専制主義をめぐってナフダ(復興)第二世代と呼ばれる思想家たちは,近代を模索するアラブ世界をいかにとらえていたのか。自由や民主主義を希求し,現在にも連なる開かれた知を求める思想の展開を明らかにする。
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【ゲスト:岡崎弘樹 プロフィール】
1975年生まれ。専門は、アラブ近代政治思想、および現代シリア文化研究。2003年から2009年にかけて仏研究所研究員や日本大使館の政務アタッシェとしてダマスカスに滞在。元政治囚の作家たちと付き合う中で、彼らの生命力と知的誠実さに感銘するとともに、19世紀以来のアラブ人思想家による自己批判の精神史の解明を志す。2016年にパリ第3大学アラブ研究科で社会学博士号を取得。現在、日本学術振興会特別研究員(PD)、京都大学や大阪大学ほかで非常勤講師。著書に『アラブ近代思想家の専制批判―オリエンタリズムと〈裏返しのオリエンタリズム〉の間』(東京大学出版会、2021)、伊藤邦武ほか編集『世界哲学史VI 近代① 啓蒙と人間感情論』(第8章「イスラームの啓蒙思想」を分担執筆、筑摩書房、2020)。訳書にヤシーン・ハージュ・サーレハ著『シリア獄中獄外』(みすず書房、2020)など。
【インタビュアー:鶴見太郎 プロフィール】
1982年岐阜県神岡町(現飛騨市)生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻准教授・博士(学術) 専門は、歴史社会学、ロシア・ユダヤ人、イスラエル/パレスチナ、エスニシティ・ナショナリズム。主な著書:『ロシア・シオニズムの想像力:ユダヤ人・帝国・パレスチナ』(東京大学出版会、2012年)、『イスラエルの起源:ロシア・ユダヤ人がつくった国』(講談社、2020年)